入試攻略

数学

特徴

東工大数学の特徴として他の大学とは明らかに異なる点は、ニ点あります。一つ目は、配点が300点であり、全体の配点のうち4割を占めている点です。そのため必然的に、数学がとても重要となります。二つ目は、試験時間が3時間もある点です。そのため、時間をかけてでも一つ一つの問題をじっくり解き、完答できなくとも、部分点をかき集めなければなりません。

傾向分析

  1. 極限・微分積分からの出題が多い。
  2. 計算量が多い。
  3. 一つの問題で様々な手法や道具を使うことが多い。
  4. 典型的有名問題が多い。
  5. 証明問題が出る。

対策

以上の傾向から、それぞれの対策を考えていきます。

  1. 早いうちから数Ⅲを始めましょう。学校のカリキュラム等で数学の進み具合は変わりますが、数Ⅲを高校2年の後半から始め高校3年の前半までに終わらせておくことをおすすめします。これを目指して、数ⅡBの勉強も進めましょう。
  2. 計算については積分の計算が多いです。普段から計算ミスがないように気をつけて学習しましょう。
  3. 常に様々な解答方法を気にし、もし解けたとしても「別解はないか?」「どの方法が一番楽か?」を考えるようにしましょう。たくさんの解法がわかることは、それだけで利点になりますし、3時間という長い試験時間の中では、別の方法で解けるくらいの時間の余裕はあります。
  4. 応用問題が難しく、手も足も出ない時があるため、典型的有名問題は確実に得点したいです。「チャート式」などに載っている問題は、早いうちに確実にしておきたいですね。
  5. 証明問題の正解・不正解の判断は、自分では難しいと思います。そこで、学校や塾・予備校の先生や「Z会」などの通信添削、月刊「大学への数学」の学コンの添削など、様々なプロに任せることをおすすめします。

高1・高2でやっておくべきこと

高1・高2の時期に絶対するべきなのは、「学校の数学についていく」ことです。高校生になってすぐの段階で「数学が嫌いだ!」という気持ちを一度持ってしまうと、受験期になってもその気持ちが足を引っ張ってしまいます。だからこそ、少しでも数学を「楽しい!」と思えるようになるために、教科書の例題を解いてみる程度でもいいので、簡単なことを続けていくのが受験で成功するための秘訣だと思います。

最後に

数学は、配点を考えると、得意・不得意による差がとても大きい教科です。まず、数学の苦手意識をなくすことが、東工大受験生のみならず、理系の受験生にとっての最重要事項です。難しいことですが、「数学を楽しいもの」と思い込むと、数学にはまる時が来るかもしれません。

英語

特徴

東工大二次の英語は超長文です。単語数1000語を超える長文が2題出題されます。問題形式は和文英訳と英文和訳が中心です。しかし、内容一致の問題も出題されているので、高得点を狙う場合は、超長文にもかかわらず、一通り目を通して内容をつかむことが必要不可欠です。文章の内容は東工大らしい理系のものが多く、英単語は受験生には馴染みのない専門用語も多く含まれているのが東工大英語の特徴と言えます。

傾向分析

  1. 超長文である。
  2. 理系の専門用語などの難しい単語も出る。
  3. 文法事項がほとんど基本的なことである。

対策

以上の傾向から、それぞれの対策を考えていきます。

  1. 東工大の長文は、とても長いですが、一方で読む時間はさほど長いわけではないので、必然的に速読のスキルが必要となってきます。ここでおすすめなのは、英字新聞の類を読むことです。そうすることで、斜め読みの能力をつけられます。一つ一つの記事はそこまで長くないので空いた時間に読めますし、しかも自分の興味のある記事を選んで読むことができるので、比較的飽きが来にくいためです。
  2. 東工大の長文では難しい単語もよく登場しますが、それらを読み飛ばしてでも文章を理解することが重要です。このような難しい単語は、無理に覚えようとしなくても、文脈からの判断で意味を類推できることが多い上、他の受験生もそこまでの知識を持つ人は少ないため、いわゆる「差のつかない」問題となるためです。
  3. 過去問などを見て文章量の多さに圧倒されている人も多いかもしれませんが一つ一つの文、特に和文英訳、英文和訳に指定されている箇所は東工大受験生なら一度は必ず出会っているであろう文法事項でできています。教科書や参考書の例文を暗記するなどして典型的な文法事項を完璧にすることが効果的な勉強法だと思います。

高1・高2でやっておくべきこと

高3にあがった時に、問題演習に取り組めるように、基礎固めをしっかりやっておきましょう。

まず、文法ですが中学までの文法を完璧にします。英語は基本ができないと前に進めない教科なので中学での英文法、高校での英文法、応用とひとつずつ確実にしていくことが大事です。例文や教科書の文章を見ながら文法を身に付けていけるといいと思います。

また、単語は覚えるべき量がとても多いので高3になる前からやっておくことが必須になります。高2までにMARCHや中堅国公立レベルくらいまでの単語がすぐわかるくらいには単語を覚えておけると高3にあがった時に単語で困ることは少ないです。

最後に

ここまでいくつかの試験対策を述べてきましたが、それでもやはり英語がどうしてもできなかったという方もいると思います。あるいは、色々な対策をして自信満々で挑んでも試験本番になって英語がさっぱりうまくいかなかった、ということがあるかもしれません。そういう時は、「英語のことなんてさっぱり忘れてしまおう!」という気概が必要です。英語で失敗しても他の教科がまだまだありますし、英語のせいでモチベーションが下がってしまって他の科目に影響が出たら最悪です。東工大を受験する人は、英語がさほど得意でない人が比較的多いと思いますので、英語の点数がふるわなくても周りとの差はつきにくいでしょう。 逆に、英語が得意か、本番で調子が良いならチャンスです。英語の点数配分は小さくないので、その時点であなたは点数的にも、モチベーション的にも周りの人より優位に立っています。そのまま逃げ切りましょう!

物理

特徴

東工大の物理は、試験時間120分ととても長いことが一つの特徴です。大問3題形式で、各大問にかけられる時間は長いですが、一問一問が重く、計算の分量が多いため、すべての問題を答え切るには相当な学力が必要となり、解く問題の取捨選択する力も必要になります。力学と電磁気がほぼ毎年出題されます。また、複数分野にまたがる問題も頻出です。新課程に入り、未だに出題されていない原子分野についても注意が必要です。

傾向分析

  1. ほぼすべての問題で導出過程を記述する。
  2. グラフや図を描かせる問題がある。
  3. 大問内で段々と難易度が上がっていく。
  4. 煩雑な文字式の計算問題や数値問題、近似計算がある。

対策

入試の傾向から、それぞれの対策を考えていきます。

  1. 導出過程の記述は何を書くかを最初に決めてから行うといいです。必須項目としては、「どの物理法則を用いてこの式を出したか」と「(特別な近似などがある場合)どうやって計算したか」の二つだと思います。普段問題を解くときから導出過程を記述するようにしましょう。
  2. 東工大の物理は、より深く考えなければいけない問題が多いです。問題演習中に、問題がスラスラと解けても物理現象を考察すべきです。具体的には「物体の移動の様子をグラフにする」などが有効な手段だと思います。
  3. 難しい問題でも、高校範囲の知識を組み合わせれば解けるように問題は作られてます。複雑な現象を簡単な物理現象の組み合わせとして捉えることができるようになることが大切です。また、すべての問題を解こうとせず、きっぱりとあきらめて次に進む勇気も大切です。
  4. 計算問題に関しては、どうしてもある程度の“慣れ“が必要となります。物理の典型的な問題を解いていくと、だいたいこの方法で計算する・結果がこの形になるといったものも出てくるので、典型問題を一通りは解いておくことをおすすめします。また、計算結果の単位を確かめることにより、ミスを減らすことができます。

高1・高2でやっておくべきこと

物理は、特に高1・高2の頃は英語、数学に比べて対策がおろそかになりがちです。ですが入試において決して低くないウェイトを占めるので、早期からの対策が必要になります。問題演習まで時間がまわらない人も最低限授業の進度に合わせてついていく、そして公式に至るまでの物理現象を理解する。また公式を誘導できるといった基礎的な事項を意識して理解しながら授業を受けていけば、高3になって本格的な対策をする際にかなり楽に、そしてアドバンテージになります。

最後に

物理の勉強の全体を通して、まずそれぞれの分野についてどのような物理現象が起こっているのかを理解できるようにする必要があります。学校や塾の授業、教科書や参考書、実験を通じて物理現象をイメージし、法則や公式についても理解するといいです。また、微積分を用いた物理も余裕があれば学んでおくと入試で有利になれます。試験時間が長いので、より多くの視点を持っていても無駄になることは少ないです。

化学

特徴

東工大の化学は、試験時間120分ととても長いことが一つの特徴です。その割に、問題も一問一問が重かったため、すべての問題を答え切るには、相当な学力が必要でした。しかし、2011年を境に難易度が比較的低下し、特にここ3年は標準的な問題が増加したため、化学が得意という人でなくても全てを解ききることができるようになりました。理論化学、無機化学、有機化学の各分野について大問が4,5題あり、だいたい同じ割合で出題されます。ただこの傾向、難易度がいつまで続くかは不明です。

傾向分析

  1. 煩雑な計算問題が多い。
  2. 選択問題が「1つまたは2つ選ぶ」という特殊な形式

対策

入試の傾向から、それぞれの対策を考えていきます。

  1. 途中点はもらえないので複雑な計算の最終値を正確に出せる計算力が求められます。演習を重ねて、速く正確に解答を導くことに慣れておくことが大切です。また、単純な計算に加えて、もう一つ別の知識が必要となる問題があり、単純には正解を導けないことも多く、見直しが必須となります。
  2. 選択問題は「1つまたは2つ選べ」という形式です。消去法が使えないため、現象に対する根本的な理解と細部までの暗記が必要です。本格的に受験勉強に取り組む前に、教科書や学校の問題集などを活用し、基礎的な内容をしっかり押さえておくことが、自信をもって正しい選択肢を解答する近道となるでしょう。

高1・高2でやっておくべきこと

物理同様、高1・高2の頃は英語、数学に比べて対策がおろそかになりがちです。ですが、東工大の化学は正確な知識、計算能力を問われるため、早期からの対策が必要です。授業についていくことに精いっぱいの人は授業に確実についていく、少し余力のある人は先取りして、無機、有機分野の暗記系の事柄を学んでおくと優位に立つことができます。どちらにも言えることですが、有効数字の考え方などは早めに理解しておくことをおすすめします。

最後に

東工大の化学は、解答用紙に導出過程を書く欄がなく、受験全体から見ても異質だと思います。よって、基礎固めが終わったら、東工大形式の問題にいっぱい触れることがおすすめです。「駿台」や「河合塾」の模試やその過去問集、また「東工大の化学15カ年」などで、特殊な問題形式に慣れてしまいましょう。また、化学ではテストの形式的に部分点がもらいにくいため、わずかな間違いが命取りになります。問題集などで間違えた部分は放置しないようにしましょう。